髪の成長を支える食事と、生えている髪の手触りを整えるトリートメントは、役割が異なります。タンパク質と髪の関係を、この2つに分けて考えてみましょう。

髪の主成分はケラチンというタンパク質
髪は主にケラチンというタンパク質でできています。髪の強さやしなやかさには、その構造に加え、水分や脂質、キューティクルの状態なども関わります。「タンパク質が多いほどツヤが出る」と単純に考えることはできません。
頭皮から出ている毛幹は、生きた細胞のように傷を自己修復する部分ではありません。食べたタンパク質が、そのまま枝毛や傷んだ毛先に届いて元に戻すわけではないのです。
食事は、これから育つ髪を支える
タンパク質などの栄養が不足すると、抜け毛の一因になることがあります。ただし、パサつきや枝毛だけで栄養不足を判断することはできません。カラー・パーマ・熱・摩擦などの影響も確認しましょう。
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などを、主食・野菜などと組み合わせて食べることが基本です。特定の食品だけに偏ったり、髪のためにタンパク質の量だけを増やしたりせず、食事全体を見直します。食事制限を受けている方は、主治医や管理栄養士の指示に従ってください。
プロテインやサプリメントは全員に必要?
食事で足りている人がサプリメントを追加しても、髪が必ず増える、早く伸びるとはいえません。ビオチンや亜鉛なども多く摂ればよいわけではなく、栄養素によっては過剰摂取が問題になります。
急な抜け毛、地肌が目立つ変化、食事量の大きな低下があるときは、サプリメントだけで対応せず医療機関で相談しましょう。不足が疑われる場合も、必要な補い方を確認することが大切です。

タンパク質配合トリートメントの役割
加水分解ケラチンなどを配合したヘアケア製品は、毛髪の補修や手触りを整える目的で使われます。食事の代わりになるものでも、枝毛を生まれたての髪に戻すものでもありません。仕上がりは配合全体や髪の状態によって異なります。
「タンパク質配合」という表示だけで選ばず、まとまり、指通り、重さなどを確かめましょう。量・放置時間・使用頻度は製品表示に従い、硬さやべたつきが気になるときは使い方や製品を見直します。洗い流すタイプをつけたまま寝るのは避けてください。
補修と合わせて、熱や摩擦も見直す
濡れた髪を強くこすらない、絡まりは毛先から少しずつほどく、アイロンは取扱説明書に従って同じ場所に長く当てない、といった扱い方も大切です。ケア製品を増やすだけでなく、ダメージが重なる習慣を減らしましょう。
美容院ではカラーやパーマの履歴、普段の道具、使っているケア製品を伝えてください。毛先を残したい長さも含め、トリートメントとカットで対応できる範囲を相談できます。

参考:米国皮膚科学会:抜け毛が気になるときのケア、抜け毛の診断と治療・栄養補助について。
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