分け目が気になる、髪のボリュームが減った、抜け毛が増えたと感じたときは、いつからどのように変わったかを振り返るところから始めましょう。商品名や広告の印象だけで選ばず、頭皮と髪の状態に合った方法を考えることが大切です。
髪が生えかわる仕組み

髪は成長期、退行期、休止期という毛周期を繰り返します。毛包の中で髪が作られ、成長が落ち着く時期を経て生えかわります。頭のすべての髪が同時に同じ段階になるわけではなく、日常の抜け毛がすべて脱毛症を意味するわけでもありません。
一方、以前より明らかに抜け毛が増えた、地肌が見える範囲が広がったなどの変化は、経過を確認するきっかけになります。
女性の薄毛・抜け毛の原因

女性の脱毛には、女性型脱毛症、出産や病気などの後に起こる一時的な抜け毛、円形脱毛症、髪を強く引っ張る習慣、甲状腺などの病気、栄養不足、薬剤の影響など、さまざまな原因があります。生活習慣だけに原因を求め、自分を責める必要はありません。
遺伝だけで将来の薄毛を予測できる?
遺伝が関わる脱毛もありますが、親族の髪の状態だけから個人の発症確率を計算することはできません。女性の薄毛を「35歳から必ず始まる」と区切ることもできず、変化の時期や程度には個人差があります。

家族関係の図は遺伝の診断や、将来の発症確率を示す資料ではありません。
出産後・強いストレスの後の抜け毛
出産や大きな体調変化などの数か月後に、抜け毛が増えることがあります。経過とともに落ち着く場合もありますが、原因の確認や、必要な対処は人によって異なります。
脱毛の原因については米国皮膚科学会の解説も参考になります。
皮膚科へ相談する目安

- 急に抜け毛が増えた、円形・斑状に抜ける部分がある。
- 分け目や頭頂部の薄さが進んでいる。
- 頭皮の赤み、痛み、強いかゆみ、フケが続いている。
- 出産後の抜け毛が長引く、体調の変化を伴う、原因が分からない。
「びまん性」は広い範囲に薄くなる見え方を表す言葉で、加齢だけが原因とは限りません。円形脱毛症も単にストレスや血行不良だけで説明できる病気ではありません。フケや皮脂が気になる場合も、「毛穴が詰まっているから」と自己判断せず診察で確認しましょう。
受診時は、変化が始まった時期、出産や体調の変化、服用中の薬、使用中の頭皮用製品を伝えると相談しやすくなります。薬が気になっても、自己判断で服用を中止しないでください。
育毛剤を選ぶ前に確認すること

医薬部外品の育毛剤と医薬品の発毛剤を区別する
医薬部外品の育毛剤は、製品ごとに認められた育毛・脱毛予防などの効能の範囲で使います。医薬品の発毛剤には、対象となる脱毛症や使用できる人、用法・用量、使用上の注意が定められています。どちらも「副作用や肌トラブルがない」という意味ではありません。
日本皮膚科学会は女性型脱毛症の治療としてミノキシジル外用などを紹介しています。ただし、すべての女性の抜け毛に使えるものではありません。妊娠・授乳中や産後の脱毛では使用できない製品もあるため、医師・薬剤師に確認し、添付文書に従ってください。男性用の薬を自己判断で流用することも避けます。
頭皮に合うか、続けられるかを確認する
有効成分だけでなく、使用回数、量、香り、メントールやアルコールなどの刺激、費用も確認しましょう。赤みやかゆみなどが出た場合は使用を中止して相談します。購入本数や使用量を増やせば効果が高まるとは限りません。
日々のケアは刺激を減らすことから
爪を立てない洗髪、十分なすすぎ、強く引っ張らない髪型を心がけます。マッサージをするなら指の腹で軽く行い、痛みや炎症がある部分には行いません。マッサージだけで髪が増えると期待せず、食事や睡眠も無理のない範囲で整えましょう。
サイトプラインの掲載情報と使い方

2020年に紹介した薬用サイトプラインMX

写真はこの記事で2020年に紹介した「薬用サイトプラインMX」です。現在の商品と名称・仕様が異なるため、手元の製品名を確認してください。育毛剤に一律の順位を付けたり、一定の使用本数で必ず効果が出ると約束したりすることはできません。白髪が減ることを保証する製品としても扱いません。
現在メーカーは「薬用サイトプラインRX」を医薬部外品として案内しています。成分や使用方法はクオレ公式の薬用サイトプラインRX商品情報で確認できます。以下の図は過去掲載時の塗布位置の例で、現行品の使用量を示すものではありません。
塗布は頭皮へ。量は製品表示を優先
髪を分け、容器の説明に従って頭皮へ塗布します。液が顔や目へ流れないように注意し、たっぷり使うことを目的にしないでください。

頭頂部などへ塗布する位置の例です。

側頭部へ分けて塗布する位置の例です。

反対側も、髪だけに液が付かないよう頭皮の位置を確かめます。

後頭部も含めて、製品表示の適量を守ってなじませます。追加塗布や強いマッサージを重ねないようにします。
使うタイミング、濡れた髪・乾いた髪への使用、回数は手元の製品表示と販売時の説明に従ってください。改善が見られない場合や症状が進む場合は、商品を使い切ることを優先せず、皮膚科に相談しましょう。
無理なく続けられるケアへ

育毛剤を使うかどうかは、ご自身の悩みと頭皮の状態に合わせて選べます。大切なのは、原因を確かめ、過度な効果の期待をせず、適切な方法でケアすることです。美容室では髪の扱い方やボリュームを出しやすいスタイルを相談し、脱毛の診断や治療は医療機関で相談してください。

