美容室の面接で「他に受けているサロンは?」と聞かれたら?併願の答え方と例文

美容室の面接で「他に受けているサロンは?」と聞かれたら?併願の答え方と例文

面接の終盤に「他に受けているサロンはありますか?」と聞かれて、言葉に詰まる美容学生は少なくありません。正直に答えて志望度を疑われないか、そのポイントを例文つきで整理します。

「他に受けているサロンは?」には正直に答えて大丈夫

面接が順調に進んでいたところで、急に「他にも受けているサロンはありますか?」と聞かれる。「正直に言ったら、ここは本命じゃないと思われるかも」「ひとつだけと答えたほうがいいのかな」と、数秒のあいだに頭がぐるぐるする場面です。

結論から言うと、受けている状況は事実のまま伝えて問題ありません。そのうえで、数や名前よりも「なぜこのサロンにも応募しているのか」を一言添えることで、志望度は十分に伝わります。併願していること自体が志望度の低さを示すわけではありません。志望度が伝わるかどうかは、理由を自分の言葉で話せるかにかかっています。

面接官は何を知りたくてこの質問をするのか

面接官の立場で考えると、この質問からは次のようなことが分かります。

  • サロンを選ぶときに、あなたがどんな基準で見ているか
  • 自分のサロンのどこに魅力を感じて応募したのか
  • 選考の進み方や、結果を伝える時期をどう調整すればよいか

つまり、答えに詰まってしまう質問というより、志望理由を具体的に話せるチャンスとして使える質問です。サロンごとに聞く意図は違いますが、「落とすための質問」と決めつけて身構える必要はありません。

答え方の型は「事実 → 選ぶ軸 → このサロンに惹かれる点」

夕方の川沿いの遊歩道で、肩掛けバッグの学生役が歩きながら小さく口を動かし、答えを声に出して練習する横顔。目線の高さの中距離で、手すりと川面の柔らかな夕光を背景に残す。文字なし。

毎回ゼロから考えると焦るので、次の3つを順に話す型を持っておくと崩れません。

  1. 事実:受けている状況をそのまま言う(例:ほかに2店舗、選考を受けています)
  2. 選ぶ軸:サロンを選ぶときに自分が見ているものを言う(例:入社後にどう育ててもらえるか、お客様とどう向き合うか)
  3. 惹かれる点:その軸に照らして、このサロンのどこが合うと思ったかを言う

いちばん差が出るのは3つめです。「雰囲気が良かったからです」だけでは、どのサロンにも言える答えになります。サロン見学や説明会で実際に見たこと、聞いたこと、スタッフとのやり取りで印象に残ったことなど、そのサロンでしか言えない材料を入れてください。

面接前に書き出しておくこと

併願している各サロンについて、「見学で印象に残った場面」「自分の軸に合うと感じた点」「まだ不安なこと」の3つをメモにしておくと、質問されても落ち着いて答えられます。サロンごとに惹かれた点が違えば、それがそのまま、このサロンを選ぶ理由として話せる素材になります。

メモを作る過程で、どのサロンにも同じことしか書けないと気づくこともあります。それは応募先の見直しや、見学での質問を増やすきっかけにもなります。

状況別の回答例(すべて架空の例です)

以下は自分の言葉に置き換えるための見本です。実際の学生の発言ではありません。数字やサロンの特徴は、必ずご自身の実際の状況に合わせて変えてください。事実と違う内容を話すことは避けてください。

ほかのサロンも受けている場合

はい、こちらを含めて3店舗の選考を受けています。私は、入社後にスタイリストを目指す道筋が見えるかどうかを軸にサロンを選んでいます。その中でこちらは、見学のときにアシスタントの方が先輩に質問している様子を見て、聞きやすい雰囲気だと感じたことが応募の理由です。

ほかで内定が出ている場合

1店舗から内定をいただいています。ただ、まだ返事はしておらず、すべての選考結果を見てから決めたいと考えています。こちらに応募したのは、カットの練習の進め方を見学で具体的に聞けて、自分に合いそうだと思ったからです。結果の連絡時期を教えていただけると助かります。

内定の有無を伝えるときは、「返事をいつまでに求められているか」も分かる範囲で添えると、お互いにスケジュールを調整しやすくなります。

本命が別にあり、志望順位を聞かれた場合

聞かれていないのに順位を自分から話す必要はありません。ただ、「第一志望ですか?」とはっきり聞かれたときに、嘘をついて第一志望と答えるのは避けてください。

正直にお答えすると、もう1店舗と迷っています。迷っている理由は、どちらも教育の面で魅力を感じているからです。こちらに惹かれているのは、見学で伺ったお客様への接客の考え方が、自分の目指したい姿に近かったからです。

順位を明言できないなら、「迷っている」と認めたうえで、このサロンに惹かれた具体的な理由に話をつなげれば、誠実さと関心の両方が伝わります。

ここだけ受けている場合

現在はこちらのみ選考を受けています。ほかのサロンも見学しましたが、自分が重視している、アシスタント期間中にモデルを使った練習の機会が得られるかどうかという点で、こちらがいちばん合うと感じたため、絞って応募しました。

「ここだけ」と言い切れるのは、実際にそうだからこそ言えることです。あとから受けるサロンが増える可能性があるなら、「現在は」という言い方にしておくと、事実とのずれが出にくくなります。

避けたい答え方

  • 嘘をつく:受けていないと言ったり、第一志望だと偽ったりすると、あとで話がつながらなくなります。内定の有無などは、友人や学校を通じて伝わることもあります。
  • ほかのサロンを下げる:「あそこは教育が不安で」といった言い方は、聞いている側に、入社後に自分のサロンのことも同じように話されるかもしれないという印象を与えかねません。比べるなら、このサロンのよい点を話してください。
  • 曖昧にぼかす:「いろいろ受けています」「ちょっと言えないです」だけだと、理由を話すチャンスを手放してしまいます。サロン名を出したくなければ、「複数のサロンの選考を受けています」で十分です。
  • 志望度を実際より高く言う:本心と違う熱意は、質問を重ねられたときに続かなくなります。

答えたあとに、こちらから聞き返せること

昼の小さな会議室で、応募者役が椅子を静かに引いて立ち上がる瞬間を、少し低い位置から広角を抑えて撮る。机の向かいで面接官役が穏やかに頷き、机上は無地の湯呑みだけ。背景は淡くぼかし、文字なし。

併願状況を伝えたあとは、自分の事情に合わせて確認したいことを聞き返しても構いません。選考スケジュールや回答期限は募集ごとに違うため、聞かないと分からないことがほとんどです。

  • 「選考結果は、いつ頃までにご連絡いただけますか?」
  • 「ほかのサロンから内定をいただいた場合、お返事の期限について相談させていただくことは可能でしょうか?」
  • 「次の選考がある場合は、時期と内容を教えていただけますか?」

これらの質問は、併願していることへの後ろめたさからではなく、自分の就職活動を計画的に進めたいという姿勢として伝えられます。相談に応じてもらえるかどうかは、サロンごとの対応に差があるため、返答の仕方もそのサロンを見極める材料になります。

面接のあとは、実際に答えた内容を手帳やメモに残しておくと便利です。次の面接でも「前回どう答えたか」を思い出せるので、答えがぶれにくくなります。

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